最近よく耳にする「NMN]ってなんなの?どんな成分なの?
それじゃ今回はNMNについて徹底解説するね!!
よろしくお願いします!!
昨今、若返りや美容に効果があると評判の「NMN」をご存じでしょうか。
美容や健康、若返りといったことに興味がある人なら恐らくNMNに注目していることでしょう。
一方で、NMNはよく聞くけれどよくわからないという人や、NMNはどんな効果があるの?と感じている人は多いようです。
そこでこの記事では、NMNのメリットとデメリットなどを含め、NMNとは何か?医師がわかりやすく解説します。
NMNとは
NMNとは「ニコチンアミドモノヌクレオチド(Nicotinamide mononucleotide)」と呼ばれる、ビタミンB群の中に含まれる成分のひとつのことです。
NMNは、ヒトをはじめとする多くの生物内に存在していますが、年齢を重ねるにつれて減少していきます。
NMNが減少することで、代謝機能や骨密度が低下したり、眼機能が低下したりする、いわゆる「老化現象」が起こります。
しかし、近年の研究によって、NMNを点滴やサプリメントなどを通して摂取することで、様々な老化現象の改善または予防といった「抗老化効果」があることがわかりました。
これに伴い、テレビをはじめとするメディアで紹介され「NMN点滴療法」や「NMNサプリメント」などが注目されるようになったのです。
NAD+とは
NMNを理解するうえでポイントになるのが「NAD+」です。NAD+とは「ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(Nicotinamide Adenine Dinucleotide)」のことで、NMNが体内で吸収されることで生み出されます。
NAD+は、ヒトをはじめとする生物における細胞増殖、筋肉の収縮に必要となるエネルギーの産生に必須の補酵素です。
食事などで摂取した栄養は細胞小器官であるミトコンドリアでエネルギー「アデノシン三リン酸/ATP(Adenosine Triphosphate)」になりますが、その際にNAD+が不可欠です。
さらに、NAD+の働きとして、老化や寿命を制御しているとされる「サーチュイン遺伝子」を活性化させることがあります。
つまり、エネルギー産生や老化に関連する遺伝子を活性化するのに欠かせない存在と言えるのが「NAD+」なのです。
このNAD+は経口摂取できないため、NAD+を補充するには点滴や点鼻スプレーあるいはNMNの補充となります。
そのなかでも最も有効な方法が「NMN」の摂取とされています。
サーチュイン遺伝子とは
NMNを理解するうえで、もうひとつのポイントが「サーチュイン遺伝子(Sirtuin)」です。
サーチュイン遺伝子とは、生物の老化や寿命を制御していると考えられている遺伝子のことで「長寿遺伝子」と表現されることもあります。
現在、哺乳類には7種類のサーチュイン遺伝子があるとされていますが、先述したNAD+が7つすべてのサーチュイン遺伝子を活性化させることが分かっています。
NAD+がサーチュイン遺伝子を活性化させることによって、主に以下の症状に関する改善効果または予防効果が見込まれています。
- 認知機能の低下
- 視力低下
- 難聴
- 運動機能障害
- 心血管疾患
- 脂肪肝
- 免疫機能低下
- 糖尿病
- 腎機能障害
- 不妊
- 肥満
- 炎症
- 睡眠障害 など
このように、老化現象に密接な関係があるサーチュイン遺伝子を活性化させるために不可欠なのがNAD+であり、NAD+を増加させるためには「NMN」の摂取が有効と考えられえいます。
NMNが美容や若返りに効果的とされるメカニズム
NMNが美容や若返りに効果的とされるメカニズムについて解説します。
メカニズムを理解するうえで重要なのが、先述した「NAD+」と「サーチュイン遺伝子」です。
老化や寿命を制御しているとされる「サーチュイン遺伝子」を活性化させるのが「NAD+」であることから、NAD+を増加させることが抗老化のポイントと言えます。
そんなNAD+の前駆体は「NMN」です。また、NMNは点滴やサプリメントで摂取しやすいことから、NMNの摂取こそ美容や若返りに効果が高いと考えられているのです。
NMNの主な効果
NMNの主な効果には以下のようなことが挙げられます。
- サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)の活性化
- エネルギー産生
NMNを摂取することで多くのエネルギーが産生され、さらにサーチュイン遺伝子を活性化することで、結果的にあらゆる「抗老化効果」または「抗加齢(アンチエイジング)効果」が見込める訳です。
NMNのメリット
NMNには主に以下のメリットがあります。
- 代謝機能の改善
- 骨や筋肉の強化
- 眼機能の改善
- 免疫力の改善
上記についてそれぞれ解説します。
代謝機能の改善
NMNは代謝機能を改善するメリットがあります。NMNが体内でNAD+に変換された後、エネルギー代謝を制御するサーチュイン遺伝子の「Sirt3・4・5」を活性化します。
Sirt3・4・5はミトコンドリアの質と量に影響することから、よりエネルギー産生が活発になる結果として代謝機能が改善されます。
骨や筋肉の強化
NMNは骨や筋肉の強化にもつながるメリットがあります。東京大学医学部附属病院の五十嵐正樹助教らの研究によると、NMNの投与によって高齢者の運動機能や筋力の改善が見られたと紹介されています。
参考
眼機能の改善
NMNには眼機能を改善するメリットがあります。ハーバード大学医学部などの研究者グループによると、NMNは視力喪失や視覚障害といった眼機能の治療的な価値があると述べています。
NMNの働きによって、様々な眼機能の低下を招くとされる光受容体細胞の退化を防ぐ効果が見られたとあり、加齢と共に進行しやすい視力低下を防ぐ効果も期待されています。
参考
免疫力の強化
NMNには免疫力を強化するメリットもあります。新興和製薬株式会社によると、NMNを感染症予防や治療に応用することを目的にした研究の結果として、NMNが免疫系の細胞に作用した場合、個体の免疫力強化をもたらす可能性が強く示唆されたと紹介しています。
参考
NMNのデメリット
次に、NMNのデメリットを解説します。
コストが割高
NMNはコストが割高であることがデメリットと言えます。例えば、NMN点滴療法は1回(150ml)あたり50,000円程度かかり、サプリメントは1回あたり数千円します。
臨床実験数が少ない
NMNの効果をめぐる臨床実験数がまだまだ少ないこともデメリットと言えるでしょう。NMNは臨床試験数が少ないことから、安全性や副作用、将来的な影響などが不透明です。
NMNの摂取方法
NMNの摂取方法についてそれぞれ解説します。
美容液
NMN配合の美容液を使った方法です。顔や肌のお手入れに有効とされていますが、摂取できる量は少ないでしょう。
食品
NMNはアボカド、トマト、ブロッコリーといった食品からも摂取可能です。しかし、NMNの前駆体であるナイアシンやナイアシンアミドを厚生労働省が推奨する摂取量である「1日250mg」を基準にすると、アボカドとトマトは600個ずつ、そしてブロッコリーなら4,000個も必要とします。
参考
サプリメント
NMNはサプリメントからも摂取できます。経口摂取のため、時間がかからず手軽であることが特徴ですが、点滴療法と比較すると体内で吸収される量は少なくなりがちです。
インターネット上では安価なNMNも散見されますが、偽物や効果が得られない物を高価で販売していることもあるため注意しなければいけません。
点滴
NMNを摂取する方法として最もおすすめなのが点滴です。サプリメントよりも摂取量が多く、成分が血液によって全身に運ばれやすいことから、全身で効果を実感しやすいでしょう。
NMNに関するよくある質問と回答
何歳くらいから始めればいいですか?
40歳から50歳が目安になります。マウスを使った実験において、人間の40歳から50歳に相当するマウスでNMNの効果が確認でき、これよりも若いと大きな変化はなかったとされています。
NMN点滴とサプリメントの違いは何ですか?
吸収できる量が違います。点滴の方がサプリメントよりも多く吸収できるとされています。
すぐに効果を実感できますか?
個人差があります。点滴療法後すぐに心身の違いを感じる人もいますが、継続的な利用で効果を実感できる人もいます。
NMN治療はどこで受けられますか?
NMN療法を提供している医療機関です。NMN点滴療法やサプリメントの購入は、保険適用外のため保険は使えませんが、初診料や診察料、再診料といった追加コストがかからないクリニックをおすすめします。
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